従業員持株会のメリットとデメリット!きちんと理解し見極めよう!

上場している会社や将来上場しようとしている会社にお勤めですと、従業員持株会という言葉を耳にしたことがあるかと思います。株ですので、メリットやデメリットは存在します。持株会をきちんと理解してうまく活用し資産運用しましょう。

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従業員持株制度とは社内的な制度

従業員が自社株を取得する

従業員持株制度とは、会社が従業員に自社の株を保有させる制度です。つまり自身で証券会社等から買うのではなく、給与からの控除や奨励金などの補助により毎月決まった額が天引きされるという取得しやすい仕組みとなっています。従業員として株を保有するので、様々な特典が受けられる場合も多いです。

例えば株を購入したいと思い証券会社等から購入する場合は、インターネットなどを使い自分の好きなタイミングで購入できますが、一般的にマーケットの動いている時間(9:00から15:00)は企業で働いている人が多く、十分な時間があまり取れないと思います。また値動きも常にチェックしていないといけないため、株の売買に慣れていないと難しい場合もあります。

一方従業員持株制度は、毎月積み立てのように給与から天引きされ株に補填される形です。値動きはマーケットと変わりありませんが、コツコツ積み立てがされているため毎月の変動の高い時や低い時など様々な状況で買われていきます。

会員は拠出額に応じて配当金を得る

配当金とは会社が利益を出した時に株主に還元するお金のことで、通常では決算期に支払われます。やはり株を保有するといったら、配当金が気になりますね。利益が出るから配当金を株主に渡すことができるのですが、どのような仕組みになっているのでしょうか。

従業員持株制度を通して買った株は個人名義の株ではなく、従業員持株会の名義で管理されます。従業員持株会では従業員持株制度を使って自社株を保有する全ての従業員の株の管理をしており、毎月積み立てられている総額に応じて一人一人配当金が支払われる仕組みになっております。ちなみに会社によっては配当金は現金ではなく買い付けになる場合もありますので、ご確認ください。

従業員持株会を運営する

毎月決まった額が従業員の給与等から差し引かれ、購入された株の管理をするのが従業員持株会です。毎月購入され増えていく株をきちんと管理してくれるので、安心して積み立てることができます。またボーナスが出た時、通常の天引きとは別に追加で購入したい場合は、新たに資金を投入する必要がありません。こちらも給与から天引きして貰えるので、わざわざ自分で購入する手間がなく従業員が利用しやすい仕組みとなっています。

前述でも記載した通り、従業員持株会が加盟する全ての従業員の株を一括で管理しているため、購入した株式は個人名義ではなくあくまでも従業員持株会名義です。そのため配当金の分配は平等に行われますが、物品などの株主優待があった場合は個人に分配されるのではなく従業員持株会に付与されます。株は名義に属するものですので、優待は分配できません。額によって優待分が損になってしまうことも考えられますので、株主優待があるのかどうか事前にチェックしてください。

ある程度積み立てが増えて100株や1,000株ほどのまとまった株式を保有しているのであれば、従業員持株会を退会し、自身で証券会社等に口座を作りそこで管理することもできます。この株はもちろんご自身の個人名義の株になりますので、株主優待は自分に付与されます。電車の会社ですと電車券、メーカーですとその会社製品が優待として貰えるなど。会社によって様々な還元がありますので、株主優待はぜひチェックしてみてください。

従業員にとってのメリット

小額から自社株を定期購入できる

会社の制度にもよりますが、1口1,000円からといった少額購入ができるので、銀行に預ける感覚で積み立てすることができます。ただし銀行と異なるのが、株なので相場が常に変動する点です。もし1年積み立てて業績が右肩上がりで株も上がっていれば、銀行で積み立てるよりも多くの利益を得ることができます。また企業によっては、購入するにあたり購入金額の1割程度の補助金を出してくれるところもありますので、特典は活用したいところです。

証券会社等から自身で株を買う場合は、商品にもよりますが1口いくらの購入ではなく1株いくらで100株や1,000株から購入可能となり、初めからある程度まとまったお金を投資する必要があります。その総額に応じて配当金や株主優待などの特典が決まり付与されるのですが、購入時にはお財布にも大きな負担がかかり、売りたい場合には相場のタイミングなどが初心者だと測りにくいこともあります。

天引きされるから手間がかからない

仮に自分で新たに株式を購入する場合、証券口座に資金が足りない時は自身で口座に現金を振り込み、それを担保にして株式を購入します。振り込むのを忘れてしまったり、忙しくて行いけなかったり、そのような手間を考えると株をやってみたいと思っていても遠のいてしまうかもしれません。

前述でも少し触れさせていただきましたが、この従業員持株制度は給料やボーナスから差し引かれて積み立てられるため、自身での振り込みなどの手間がかかりません。毎月積み立ての際に必要なこともありません。初めの入会の際に自身の生活に合わせて金額を設定できるので、無理のない範囲で株を保有することができるのです。

奨励金を支給するところがある

株を購入するにあたって、会社によっては様々な特典を出してくれるところがあります。その一部として奨励金があります。株を保有することで会社から交付されるお金のことですが、それにより時価よりも安く株を保有することができたり、多少の株の変動でもマイナスになりにくいという利点があります。また、長く持って右肩上がりになれば多くの配当金を貰うことができます。

例えば購入額の1割を奨励金として補助してくれるとします。1口1,000円で積み立てできるとし、毎月10口買うのであれば10,000円です。そしてその1割を補助してくれるので、実際は10,000円の購入でも積み立て額は11,000円になります。1年積み立てすると132,000円となり、自身で積み立てするよりも12,000円分の資産が増やせるという計算になります。

奨励金は、個人で株を購入する場合はない制度です。自社株を定期的に購入することで得られる、会社から従業員に対する特典になります。企業によっては奨励金制度を行なっていない場合や、金銭ではなく他の面での特典があったりしますので入会前にチェックしてください。

中長期的な資産形成ができる

1年ですと実感は小さいですが、自社株を4~5年持つと投資額も上がってきますので、保有している株が増えるだけでなく配当も増えてきます。そしてもし業績が右肩上がりならば、4年前に購入した株式が値を上げ結構な額に化けている場合もあります。もちろん株式ですので、経済や国の動きによって日々値は変わってきますが、その会社に勤めている上で株の動きを知ったり様々な特典を得られることは自社株を保有する大きなメリットです。

また、積み立てを辞めたくなったらストップすることもできます。もちろん従業員持株会を辞めることもできます。そこは会社ごとに規則が設けられておりますので、きちんと退会方法や金額の変更などをチェックし理解を深めてください。

企業にとってのメリット

福利厚生制度を充実できる

会社には法定福利厚生と、法定外福利厚生の2種類の福利厚生があります。法定福利厚生とは法律で決められた社会保険料、雇用保険料を徴収しまとめて国に支払う制度で、法定外福利厚生とは法で定められたものとは別に会社独自に行う福利厚生です。例えば住宅手当や家族手当、社員食堂などが挙げられます。

従業員持株制度は法定外福利厚生に含まれます。会社独自の制度であり、会社によっては株を持つために奨励金等の補助が出されるからです。福利厚生が充実している会社は一般的に社会的評価も高いです。福利厚生の選択が一つでも増えれば、会社としての評価や従業員の会社に勤める満足度も上がります。

企業への忠誠心や一体感が強まる

従業員に自社株を持たせることで、モチベーションが上がると言われています。なぜなら自社株を持つと株価が気になり出し、仮に株が上がれば上がるほど、給与やボーナス、配当金に還元されるため働く意欲が増すためです。還元される額が大きければもっと頑張ろうと思いますし、還元してくれる会社に対する忠誠心も高まります。

株は常に変動しますので、もしも会社全体の営業成績が悪く株価が下がってしまったとしても、忠誠心のある従業員がいるだけで社内の雰囲気も変わってきます。全員で頑張っていこうという意識は利益を生み出し、それにより株価がプラスに転じたら従業員への還元が増えることになるのです。

社外の株を持っていても、ここまで自分の貯蓄に反映されることはありません。金銭面や会社に属する意識も変わってきます。会社が自分を評価することで得られる給与やボーナス、社会が会社としての評価をする株価。その両面から評価を受けられるため、従業員の一体感は強まると言えるでしょう。

株式構成を安定させられる

会社の株が上場すると、一般的に購入する人が多くなり、他会社が株を保有することもあります。株式会社は株主のものです。デイトレーダーは秒単位で多くの株の売買をしますし、株を持っている誰しもがずっとその会社の株を持ち続けるとは限りません。会社のパフォーマンスが良いときはいろいろな人が買ってくれるため良いこと尽くしですが、少しでもマイナスに転じた瞬間、株を売る人は増えます。

もし従業員持株会が存在していたら、どうでしょうか。基本的に希望する全従業員の給与から毎月積み立てされた株を持株会で保有しているため、多くの株を持株会で管理できます。つまり、株を一気に全て売却されるリスクはとても低いです。自社株なので、売買する時期によってはインサイダー取引に引っかかる恐れもありますので、すぐに売却できないことと従業員が保有してくれていることは会社にとって大きなメリットとなります。

細かい規則を理解して活用しよう

持株会には入会や退会の規約、配当金や株購入時の補助の有無など、様々な条件があります。株の取引に関する禁止事項は株式全てに共通ですが、会社独自の規則があったりしますので、漏れがないようご確認いただきたいです。先輩社員の中で実際に従業員持株制度を利用している方もいるかと思います。その方に聞いてみたり、実際に持株会に疑問を問い合わせてみるのもよいでしょう。

あくまでもお金、つまり自分の財産に関わることです。あまりにも投資をしすぎると、もし会社が傾いた時には財産を失うリスクもあります。自分の将来のことも考えつつ、株をうまく活用して資産運用をしていきましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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