従業員の定義について。種類ごとに内容を確認して働き方を考えよう

従業員にはさまざまな雇用形態があり、それぞれに定義・内容が異なります。正規社員と非正規社員はどちらも従業員ですが、それらの中でもさらに雇用形態の種類が分かれます。種類ごとに内容を確認して働き方を考えるきっかけにしましょう。

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従業員について知る

雇用契約に沿って業務に従事している者


従業員とは、雇用契約書もしくは労働条件通知書に沿って業務に従事している者のことをいいます。雇用契約書もしくは労働条件通知書は、入社する際に必ず取り交わすもので、労働における取り決めをまとめた書類です。

雇用契約書は、使用者(事業主)と従業員双方の署名もしくは記名押印が必要。労働条件通知書は、使用者が従業員に対して条件を開示するものなので、使用者側の署名もしくは記名押印のみでが必要です。雇用契約は、労働基準法で定められている内容を従業員に明示しなければいけません。

労働基準法で定められている項目

☑ 1.労働契約の期間について
(就業期間の更新がある場合、更新の基準も明記する)
☑ 2.就業する場所及び業務内容について
☑ 3.始業就業の時間及びその他の休憩時間や休暇などについて
☑ 4.賃金・支払方法について
☑ 5.退職に関することについて

会社で取り決めがある場合に明示する必要がある事項

☑ 1.ボーナスなどの臨時手当や最低賃金について
☑ 2.従業員に負担させる費用について
☑ 3.安全や衛生について
☑ 4.就業訓練について
☑ 5.災害補償及び業務外の傷病扶助について
☑ 6.表彰や制裁について
☑ 7.休職について

正規や非正規問わず賃金を受給している者

従業員には正規社員と非正規社員とがあります。正規社員は法律で明確にされているわけではありませんが、会社内で「正社員」と呼ばれており、期間の定めがない雇用契約で働いている社員を指すことが多いです。

非正規社員についても同じく法律で明確にされているわけではありませんが、一般的に契約社員やパート、アルバイトや派遣社員のように、期間を定めた雇用契約で、正社員に比べて短い時間で働く社員だといわれています。

従業員とは、正規社員や非正規のどちらでも関係なく、賃金を受給している者のことです。雇用契約書には正規社員の就業規則だけを記載し、非正規社員の就業規則を記載していないということがよくありますが、就業規則は正規社員も非正規社員も、その会社に雇用されているすべての従業員のルールを規定しなければいけません。

非正規社員の社会保険について

非正規社員でも、一定の要件を満たしていれば社会保険(健康保険、厚生年金保険)や雇用保険に加入する必要があります。加入するかどうかは会社や社員が任意で決めるのではなく、一定の要件を満たしているなら強制加入になるのです。

2016年10月より、短時間労働者の社会加入要件が緩和されています。ちなみに派遣社員については、派遣会社で加入するので会社で加入することはありません。

従業員に該当しない者

従業員の定義は、雇用契約に基づいて働いている者。逆に従業員に該当しない者の定義は、雇用契約以外の形で契約して働いている者です。具体的には、役員(代表取締役等)、業務委託、外注先が従業員に該当しない者になります。

代表取締役や取締役などの役員は従業員ではないので、労働基準法などの労働者保護のための各種労働法規は適用外です。また、業務委託の場合も従業員ではないので、会社の就業規則を適用できません。業務委託の場合は、「業務委託契約書」によって、実際の業務に関することを規定します。

業務委託契約書の内容について

業務委託契約書の内容は自由に決めることができます。自由度が高いだけに、ポイントを抑えて契約書を作成することが大切です。抑えておきたいポイントは以下のようになります。

☑ 1.契約の形態について
(請負契約と任意契約がある)
☑ 2.受託する業務内容について
☑ 3.支払いついて
(タイミングや方法など)
☑ 4.業務に関わる経費について
☑ 5.損害賠償について
☑ 6.知的財産権について
☑ 7.納品期限や検収の期間・条件について
☑ 8.瑕疵担保(かしたんぽ)期間について
☑ 9.所轄裁判所について
(トラブルが起きたときのため)

従業員は6種類ある

会社の決まりに沿って働く正社員


従業員の種類や名称や定義については、法律上で決まっているものではありません。そのため、各会社の実態に合わせた名称や定義にすることが可能ではありますが、一般的に従業員の種類は「正社員、契約社員、嘱託社員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト」の6種類に分けられています。その中の1つである正社員は、会社の決まりに沿って働く者のことです。

会社法では意味が違いますが、労働法規では使用者(事業主)と使用従属関係にあるものを社員といいます。そして正社員とは、社員の中でも期間の定めがなく雇用された従業員で、フルタイムで勤務する者。

賃金の支払い方法や割増賃金の計算などの制限はありません。最近では、短時間の勤務で正社員と同じ扱いになる短時間正社員という形態もあります。

雇用期間が決まっている契約社員

契約社員とは、雇用期間が決まっている社員のことです。契約期間ということなので、業務内容を委託契約や請負契約しているということではありません。

何度も契約を繰り返す場合、期間の定めがない労働者(正社員)だとみなされることもあります。また労働関係法規では、従業員の名称の区別はないので、契約社員には有給休暇の権利がないというようなことはありません。契約社員の方は、この機会に契約内容をよく確認してみましょう。

定年退職し再雇用で働く嘱託社員

嘱託社員は、法律による明確な定義はありませんが、一般的に契約社員のように有期の労働契約で働いている非正規社員のことです。契約社員に含まれたり、正社員の次の立ち位置になる準社員に含まれることもあり、待遇や条件については会社によって異なります。

そのほとんどが定年退職して再雇用で働いている社員。定年を迎えたものの、長年積み上げてきた優秀な労働力をまだ活用してもらいたいという場合に、嘱託社員として再雇用するケースが多いです。

また、医者や弁護士のように特殊な技能や技術を持っており、その技能や技術をいかす仕事を依頼された社員を嘱託社員と呼ぶこともあります。

会社の指揮・命令を受けて働く派遣社員

派遣社員は、派遣先の会社で雇われているのではなく、人材派遣会社に雇われています。つまり、人材派遣会社から(派遣先の)会社の指揮・命令を受けて働くのが派遣社員です。

派遣先の会社は、派遣されてきた派遣社員に指揮・命令をするだけで、その派遣社員の給与や福利厚生や勤怠管理などは人材派遣会社が行います。派遣社員は契約社員と混同しやすいのですが、契約社員の場合は人材会社ではなく会社に直接雇われている社員のことです。

定められた時間に働くパートタイマー

平成27年にパートタイム労働法が改正されましたが、そのパートタイム労働法によると、「短時間労働者(パートタイム労働者)は、1週間の所定労働時間が、同日の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者のこと」という定義になっています。

ちなみにパートタイマー、嘱託社員、契約社員、臨時社員、準社員など、呼び名が違っても条件に当てはまっているなら、パートタイム労働法の対象となるのです。そして、パートタイム労働法に記載されている通常の労働者の定義は、以下のようになります。

通常の労働者とは

☑ 1.同種の業務に従事する正社員や正職員など、正規型の労働者がいれば、その労働者が「通常の労働者」です。
☑ 2.1に当てはまる正規の労働者がいない場合、フルタイムで働いている労働者がいれば、その労働者のことです。
☑ 2.1も2も、どちらも当てはまる人がいないのであれば、事業所における1週間の所定労働時間が最長の方が通常の労働者になります。

一時的な期間を働くアルバイト

アルバイトは、一時的な期間を働く従業員のこと。アルバイトとパートタイムの違いがわからないという方が多いのですが、法律上では両者に違いはありません。
ちなみに、定労働時間や所定労働日数などの条件を満たしていれば、正社員と同じように社会保険の加入や有給休暇の取得もできます。

パートタイム労働法によると、「1週間の所定労働時間が同じ事業所の通常の労働者よりも短い、もしくはその事業所の一般労働者と1日の所定労働時間が同じでも、1週間の所定労働日数が少ない」方とされています。
アルバイトもパートタイムも個別に定義はされておらず、法律上ではどちらも「パートタイム労働者」とひとくくりにされているのです。

従業員の定義を学び働き方を考えよう


従業員には正規社員と非正規社員があり、その中でもさまざまな種類があります。会社に入社する際には、雇用契約書もしくは労働条件通知書を取り交わすので、その内容をよく確認することが大切です。

正社員、契約社員、嘱託社員、派遣社員、パートタイマー、アルバイトの雇用形態それぞれに定義があります。しかし、法律上で決まっておらず各会社の実態に合わせた定義になっていることもあるので、事前によく確認した方がいいです。従業員の定義を学び、働き方を考えましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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