厚生年金加入期間はいつまで?年金受取や特例などメリットとは

企業などで働いている場合、必ず厚生年金への加入が義務づけられます。しかし、仕事を退職したり、また就職をしたりなど繰り返していると、よくわからなくなってきます。厚生年金の加入期間がいつまでなのかや、その仕組みについて知ってみましょう。

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厚生年金の加入期間について

保険料を納めた期間

厚生年金の加入期間とは、年金保険料を納めた期間のことをいいます。現在、厚生年金の加入期間となるのは、70歳までとなっています。基本的に年金を受給できる65歳に達した場合に、会社勤めを70歳まで続けた場合は、年金を受給しながら年金保険料も納めることになります。

年金の加入期間には、保険料を納めた期間の他に保険料免除された期間、合算対象期間が含まれます。これらを含めた期間が、10年以上であれば年金の受給資格があることになります。厚生年金だけでなく、国民年金や共済年金なども含みます。

保険料を免除された期間

年金保険料の免除は、国民年金の支払いが経済的に厳しい場合、一定の条件を満たしていれば、保険料免除や猶予制度があります。厚生年金で保険料免除ができるのは、産前産後休業期間や育児休業中です。女性が子供を産んでも働かなければいけない場合や、働きたい場合にメリットとなります。

この免除期間については、加入期間に含まれます。しかし、免除申請を行わず未納の状態にしていたら、加入期間には含まれません。経済状況が苦しい場合や、出産や子育てなどで支払いが難しい場合は、免除申請を行っておく方がよいでしょう。

合算対象期間

合算対象期間とは、カラ期間とも呼ばれる老齢基礎年金には入りませんが、老齢基礎年金や老齢厚生年金をもらうための受給資格期間を、満たすための期間としてカウントされる期間のことです。任意で国民年金加入であった時期を、加入期間として合算するものです。

例えば、海外に住んでいた期間や過去に任意の期間であった期間は、加入期間としてカウントされます。しかし、年金額を計算するときの期間には入りません。受給資格をみる場合は加入期間に加算されることになります。

合算対象期間は、老齢年金の受給資格期間を満たしているかどうかの判断するものです。そのため、もし受給資格期間を保険料納付期間や保険料免除期間で満たしている場合は、合算対象期間を考慮する必要はなくなります。

厚生年金に加入して得られる年金

所定の年齢になってから受給する年金

厚生年金や国民年金に加入し、所定の年齢になってから受給する年金を、高齢基礎年金といいます。厚生年金被保険者の場合は、老齢基礎年金を受給するための資格期間を満たした方が、受給できる年齢の65歳になったとき、老齢基礎年金に上乗せされた老齢厚生年金が支給されるようになっています。

ただし、現在の時点で当面は、60歳以上であって年金を受給するための必要期間を満たしていること、厚生年金の被保険者であった期間が1年以上ある方は、65歳になるまで特別支給の老齢厚生年金が支払われます。厚生年金に加入をしていると、保険料は高めですが、老齢基礎年金と老齢厚生年金のダブルでもらえます。

病気などで仕事が出来なくなったときに受給する年金

厚生年金に加入している間に、病気や怪我などで、仕事ができなくなったときに受給できる年金を「障碍者年金」といいます。これは、年金制度のひとつで、病気やケガなどにより日常生活に支障をきたす障害を追った場合に支給される制度です。

支給要件があり、厚生年金加入期間に障害の原因となった病気や怪我について医師や歯科医に初めて診療を受けた日があることと、一定の障害があること、そして初診日の前日に以下の要件のいづれかを満たしていることが条件になります。

☑1.初診日の月の前々月までの公的年金期間の2/3以上の期間について、保険料が納付もしくは免除されていること。

☑2.初診日に65歳未満であり、初診日の前々月までの1年間までに保険料の未納がないこと。

障害認定時は、初診日から1年6ヶ月が過ぎた日もしくは、その期間に治った日、または20歳に達した日に障害のある状態にあるか、65歳に達する日よりも前に障害の状態になった場合に認定の条件となります。支給は、障碍者等級の認定を受けた翌日からはじまります。

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遺族が受けるための年金

被保険者が死亡したとき、その人によって生計を維持されていた遺族が受け取れる年金を「遺族年金」といいます。被保険者が受給資格が25年以上あることが条件です。遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があり、亡くなられた方の年金の納付状態で変わってきます。

厚生年金加入をしていた方が死亡された場合は、遺族年金をもらえる幅が広く、遺族基礎年金と遺族厚生年金(3/4)の年金をもらうことができます。国民年金よりも多めにもらえることができるのです。遺族厚生年金をもらえる条件は、以下のポイントとなっています。

☑1.厚生年金加入者が、在職中に死亡した場合。

☑2.勤務先を辞めて、厚生年金止めたのちに厚生年金加入中に初診日がある病気や怪我が原因で、5年以内に死亡した場合。

☑3.老齢厚生年金の資格期間を満たした人が死亡した場合。

☑4.等級が1級か2級の障害厚生年金を受けられる人が死亡した場合。

対象者は、死亡した人によって生活を維持されていた人になります。配偶者である妻や夫、18歳に満たない子供などになります。子供の有無や、年齢によって支給される期間が違うこともあります。遺族厚生年金の方が、遺族の幅が広いのが特徴となっています。

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厚生年金保険の加入条件

株式会社などの強制適用事業所

一定の条件を満たした事業所は、必ず厚生年金に加入しなければいけません。加入の義務を怠ると、大きなペナルティが課されるので、注意が必要です。強制事業所と呼ばれるところは、必ず厚生年金への加入が義務付けられています。強制事業所とは、以下のものになります。

☑1.法人事業所

☑2.常時5人以上の従業員がいる個人事業所

法人事業所は、従業員を雇用していない場合でも厚生年金保険に加入しなければいけません。そして、強制適用事業所としてみなされないのは、農業や漁業などの農林水産業、法務業やサービス業、宗教業などの個人事業者です。従業員が5人以上いたとしても強制適用事業所とはみなされません。

雇用している従業員が5人未満の任意適用事業所

強制適用事業所ではない事業所でも、半数以上の従業員が厚生年金の加入に同意をした場合は、厚生年金保険に加入することができます。これを、任意適用事業所といいます。これは、事業所単位で申請するため、認可を受けた場合は、同意の有無関わらず厚生年金保険への加入が義務付けられます。

任意で加入を希望する場合は、管轄の年金課に郵送もしくは窓口で申請をします。また、電子申請も可能となっています。従業員の過半数が同意をしたことを証明できる同意書が必要となります。従業員の過半数の同意を得られたら、早めに申請するようにしましょう。

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厚生年金の加入義務を怠った場合

未払い分の支払い

条件が満たされ、社会保険の加入義務があるのに加入していない場合大きく分けて2つのペナルティがあります。ひとつめは、過去2年分の被保険者の保険料をまとめて支払わなくてはいけません。そして、追徴時に被保険者が既に退社していた場合は、従業員の分全額負担をしなければいけません。

通常であれば、社会保険料の負担は労使と折半となりますが、上記のようなケースとなれば会社負担となります。安易に考えていると、大きな罰則があるので、必ず加入を怠らないようにしましょう。

罰金か懲役になる

そして、もうひとつのペナルティは、厚生年金保険法では6ヶ月以下の懲役または20万円以下の罰金が課せられます。悪質なケースなどは、懲役刑となる場合もあるのです。厚生年金への加入を怠ることは、非常に課せられるペナルティが大きいものとなります。

これは、会社が厚生年金に加入しなかったことで、従業員が大きな損失を被ることになるからです。年金は、加入期間や支払った金額で、のちに受け取ることができる年金の金額が変わってきます。支払わなかった期間だけの問題ではなくなり、従業員の損失がどれだけ大きいものになるか、会社に理解させるための法です。

国民年金と厚生年金の違い

国民年金の保険料は所得に関わらず一定額

国民年金と厚生年金は、いったいどんな違いがあるのでしょうか。まずは、保険料についてですが、国民年金保険料は、所得に関わらず一定額となっています。年度によって変化はありますが、国民年金に加入している間は、定められた一定の金額を納付する形になります。

そして将来、年金を受け取る際にも違いがあります。国民年金だけを払い続けてきた場合は、老齢基礎年金を受け取ることになります。厚生年金に加入していた場合は、報酬比例分を受け取ることができ、個人差はありますが、その差は割と大きいといわれています。

障害年金や、遺族年金についても厚生年金との違いがあります。国民年金加入者の場合は、障害基礎年金の給付制度があります。障害1等級と2等級があり、一定の金額が支給されます。そして、遺族国民年金の場合は、遺族に18歳未満の子がいる場合に支給されます。

これは、あくまでも子に対して支給されるものなので、子がいない夫婦や18歳以上の子の場合や、18歳になった時点で打ち切りとなります。厚生年金に比べると、保証内容に差があります。しかし、厚生年金に加入したくても入れない自営業者などは、自身で蓄えを作り備えておく必要があります。

厚生年金保険料は収入で変わる

一定額の国民年金保険料に対して、厚生年金保険料は、収入で変わります。厚生年金は、会社と従業員が折半しているので、収入が低いうちは国民年金保険料とあまり変わらない金額になります。しかし、収入が上がれば上がるだけ、厚生年金保険料の金額もアップします。

国民年金保険料に比べて、厚生年金保険料の負担は大きく感じますが、将来的に受け取る老齢年金のときに、報酬比例として上乗せ分が発生するので、支払った保険料が高い人ほど受け取れる額が多くなります。厚生年金加入者は、老齢基礎年金にプラスして報酬比例分が受け取れます。

そして、障害年金については、同じく障害基礎年金が受け取れますが、国民年金加入者との違いは、過去の報酬額や配偶者がいるかいないかなどによって上乗せができます。国民年金加入者にはない、障害3等級もあります。

遺族年金については、遺族基礎年金に加えて子が18歳過ぎても条件を満たしていれば、中高年寡婦加算のような形で、遺族年金を受け取ることができます。国民年金に比べて、手厚いのが特徴です。

老後を考えるなら厚生年金に加入することが大切

就職を考える際に、社会保険加入であることをチェックしておくとよいでしょう。国民年金でも、きちんと納付をしていればある程度の支給がありますが、厚生年金に加入する方がよりメリットが大きいのです。同じように働き、同じような給料であれば老後を考えて、厚生年金加入にしておくことが大切でしょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
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