確定申告の対象者はどんな人?人によって役割も異なるその内容とは

年度末になると慌ただしく始まる、確定申告。確定申告は人によって義務であり、必ず申告しなければなりません。しかし誰が申告義務の対象者となるのかは、あまり知られていないものです。正しい申告をするためには、その内容も知っておく必要があるのです。

税理士の無料相談実施中!
当サイトの記事をお読み頂いても問題が解決しない場合には、税理士にご相談頂いたほうがよい可能性があります。
ご相談は無料ですので、お気軽に エクセライク会計事務所 までお問い合わせください。
✆ 0120-017-591 メールでのご相談

 

確定申告で税金が還付される対象者

治療のための医療費が10万円を超える

確定申告では、年収に応じた正しい税金の額を算出します。1年間の全ての収入を計算した上で適切な控除が受けられるようになり、税金を納めすぎていた場合には還付されます。もちろん税金納付が少なすぎた場合には、不足分を支払わなくてはなりません。こうした1年間の所得に対する税金計算をするのが、確定申告です。

1年間の医療費が、実費で10万円を超える場合には確定申告により税金が還付されます。これは治療にかかった費用の合計で、そこから保険金などを受け取っているのであれば差し引いて計算します。最終的に支払った額が10万円を超える場合に、税金が返ってくることになります。

また治療にかかった費用のみが対象で、予防接種などの予防医療は対象外。この医療のための控除の申請は、生計を共にする親族であれば誰でも申請をすることも可能です。ちなみに10万円を超えていない場合でも、所得金額の合計の5%を超える医療費であれば税金が返ってくることもあります。

これは病気や怪我での通院、入院の他出産にも適応されるので、妊婦健診などの領収書は取っておくといいですね。妊娠・出産は保険適応外となっていますが、この確定申告で還付を受けることができるのです。病院への交通費なども対象になるので、これらの金額もしっかりと把握しておくとよさそうです。

特定寄付金を納めている

特定寄付金とは、ふるさと納税や震災義援金など団体へ寄付するお金のことをいいます。これらを納めている場合、規定に沿って税金の控除が受けられます。控除としては寄付した金額から2000円を引いた額の、25〜40%が特別控除の金額となります。このパーセンテージに関しては、寄付した先によって変わります。

この特定寄付金は、国税庁HPに記載のある指定された団体への寄付に限られ、その寄付した先によって、控除率も変わります。またこの申請の場合、証明書の有無が大きなポイントです。税金を還付してもらうには、その年に収めた全ての寄付や義援金の証明書が必要です。

これらを納めた場合にはそれぞれの自治体などから受領証明書が発行されるので、必ず保管しておき、確定申告の際には、全てを提出できるように用意しておくといいでしょう。

年末のローン残高が控除の適用要件を満たしている

年末におけるローンの残高が、控除の条件を満たしている場合も還付を受けられます。住宅ローンを一定の条件で組んでいる場合や、省エネ・バリアフリーといった特定の改修工事をした場合も対象です。控除の適応要件に関しては、国税庁のHPを確認していくといいでしょう。

このローン残高による還付は、「住宅耐震改修特別控除」や「住宅特定回収特別税額控除」によって定められた金額が所得税から差し引かれます。そのため住宅を購入したり改修工事をした時には、忘れずにチェックしておきましょう。

適応要件はいくつもあり、新築住宅や入居年数によって変わってきます。全てのケースが控除対象となる訳ではないので注意が必要です。これらも国税庁HPに詳しく記載があるので、確認しておくとよさそうです。

詳細はこちら

被災により税負担軽減措置の対象となる

自然災害などにより被災した場合には、税負担軽減処置の対象となります。負担の公平を図るための処置であるこの税負担軽減は、損害を受けた原因も限定されています。

自然災害や、火災などの人為的な災害の他、盗難や横領の被害も含まれます。住宅や家財などの生活に欠かせないものの被害についても、税負担軽減処置の対象となるのです。これには雑損控除と災害減免法があり、被災のケースによって適応されるものが変わってきます。

年収が1000万円以上の場合には、災害減免法は適応されず雑損控除のみとなります。1000万円以下の場合には、雑損控除と災害減免法のどちらかを選ぶことができます。

年の途中で退職し無職である

通常は勤めている会社が行ってくれる確定申告。しかし年の途中で退職して無職である場合には、自分自身で確定申告をしなければなりません。

本来ならば、税金の過不足分は年末調整によって精算されます。しかし年末調整ができないまま退職してしまった場合、確定申告をして税金の過不足分を精算する必要があります。所得控除にも関わってくるものなので、忘れずに確定申告するようにしましょう。

また退職後に再就職して、新しい会社に前職の源泉徴収票を提出しているケースも考えられます。この場合、新しい会社で年末調整をしてもらっていれば確定申告の必要はありません。

ただし、新しい会社での年末調整に間に合わなかった場合には、前職と新しい職場両方の源泉徴収票をもらって確定申告をします。2ヶ所からの所得を合計して、正しい年収を算出しましょう。

株やFX取引により損失を被った

株やFX取引をしている場合には、利益を得ることもあれば損失を被ることもあります。利益を得た場合、ほとんどのケースで確定申告が必要です。この場合の税率は、他の収入と同じで収入により変わってきます。この税率を正しく計算するのが、確定申告の役割でもあります。

また損失を被った場合には、確定申告をした方が得になることも。損益計算をすると、損失繰越という制度を使うことができ、税金の負担を軽減することができます。この損失繰越は、3年間繰り返して控除を受けることが可能です。

また、配当控除と損益通算はどちらか一つだけを受けることができます。これは申告の際に「総合課税」か「申告分離課税」かどちらで申告するかによって変わってきます。

フリーランスとして働いている

フリーランスとして働いている場合には、さまざまなクライアントから給料を得ている場合があります。そのため最終的な所得税の金額は、確定申告によって算出して過不足を精算しなければなりません。所得税は、概算で引かれていることがほとんどですので、最終的に実際いくらの所得となって、所得税の本来の金額を算出する必要があるのです。これをしないと、フリーランスの場合には損をしてしまうケースも多くなります。

またフリーランスの場合、経費は税金対象とはなりません。収入を得るために使った必要経費は領収書などを保管しておき、確定申告の際には経費として申告しましょう。すると収入から必要経費が控除されて、その金額が所得となるので納めるべき税金額も少し減るかもしれません。

所得により確定申告が義務となる対象者

会社からの給与収入とは別に副業での収入がある

サラリーマンとして正社員で働いていると、確定申告をしたことがないという人もいます。これは会社が確定申告をしているからですが、実は中には確定申告をしなくてはならないケースもあります。所得や状況によって義務となる、確定申告。その対象となるケースも、知っておく必要があるのです。

本職の仕事とは別に、他でも収入がある場合には確定申告が義務となります。本職の会社のほか給与収入が2カ所以上である場合には、所得の合計を出して税金額を算出し直さなければなりません。

1ヶ所のみで働いていればその会社からの確定申告で完結しますが、複数の会社での勤務の場合にはそれぞれ個人での確定申告によって合計収入を申告する必要があります。また副業がある場合には、年末調整をしていたとしても確定申告が義務となるので注意しましょう。

アフィリエイトなどの取得でも副業としての収入になりますので、同様に確定申告が必要です。これは正社員のみならず、アルバイトやパートといった働き方の場合にも同様です。

アルバイトやパートの場合、自分から申告しないと源泉徴収票をもらえない企業も多くあります。必ず申告をして源泉徴収票をもらい、確定申告の時期に間に合うようにしていきましょう。

源泉徴収されていない給与や退職金がある

中には、源泉徴収をしないで給与を渡している企業もあります。給与明細を見て、源泉徴収をされていないようであれば確定申告が必要です。特に外国企業等は源泉徴収をしないところも多くなっているので、注意していきましょう。

また、退職金なども源泉徴収しないケースが多くなっています。その他給与額面から何も引かれずに収入を得ている場合には、確定申告をしましょう。退職金は、基本的に源泉徴収された上での金額となっていることがほとんどです。

ですが退職前の給与が少なかったり社会保険料を払っている場合には、確定申告をした方がいいでしょう。また年金受給者も、所得額によっては確定申告が必要です。65歳未満の場合は108万円、65歳以上の場合は158万円を超える年金を受け取っている場合には確定申告しましょう。

アパートやマンションから家賃収入を得ている

アパートやマンションなどから家賃収入して収入を得ている場合、確定申告は義務となります。こうした不動産所得は、もちろん源泉徴収はされていません。家賃は借主から直接振り込まれるケースも多く、確定申告をしないと正しい税金額が算出されません。

家賃収入も、借主の有無などによって変動することがあり一定ではありません。また誰かが年末調整や源泉徴収をしてくれる訳でもないので、自分で確定申告を行う必要があります。

確定申告に当たっては、青色申告決算書が必要となります。そのため会計ソフトなどを使って、決算書を作るようにしましょう。これは個人事業を行っている場合も同様です。パソコンで会計ソフトなどが使えない場合には、税理士などに依頼して作成してもらいましょう。

給与の収入金額だけで2000万円以上ある

給与の収入金額だけでも、年収2000万円以上ある場合には確定申告が必須となります。例え1ヶ所からの収入であったとしても、2000万円以上の年収を得ているケースは確定申告が必要です。

年収2000万円以上の所得は、高額給与所得者となり、配偶者控除や社会保険控除、扶養控除が考慮されないことが多いのです。「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した移住者で年収が2000万円を超える場合には、年末調整の対象外となってしまいます。

基本的に申告方法は一般的なものと変わりはなく、税理士などに依頼しなくても申告が可能です。国税庁HPに申告方法などは詳しく記載しているので、必ず確認して申告していきましょう。

詳細はこちら

確定申告の役割は対象者によって大きく異なる

確定申告は、税金納付が少なかった場合には追加で支払う必要があり、税金を納め過ぎていた場合には還付されます。確定申告とは、それぞれ個人が1年間にどれ位の収入を得たかを国が把握するためのものです。その金額に対して、正しい税金納付とともにさまざまな控除があります。確定申告をしない限り、受けられる控除も受けられなくなってしまうことも。

1ヶ所で正社員として働いている場合には、企業が確定申告をする場合がほとんどです。しかし確定申告が義務となるケースはさまざま。これらを正しく把握して、損のないようにしっかりと確定申告を行っていきましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

開業8年で600社ものクライアントを有するエクセライク会計事務所の代表税理士。
顧問料は相場の半分以下と業界最安値だが、それは自社開発のExeLikeシリーズにより、
顧客は簿記や会計の知識を一切要せず、Excelだけで対応でき大いに支持を集めている。